歩くたんぱく質「モータープロテイン」!
たんぱく質というのは、私たちの体を構成する物質です。
言わば生き物の材料。
そんな彼らの中でも、歩くやつらがいるみたいなんです。
その名も「モータープロテイン」!
なんだかすごく動きそうな名前です。
そのなかでも有名なのが「キネシン」「ミオシン」 です。
キネシン
こんな感じで微小管と呼ばれる細胞内の線路のようなものの上を歩いていきます。
原子が絡みあって出来ただけの物質が、意思を持たないとはいえ歩いていると言うことに感動しました。
正確には、微小管上の結合出来る点にいたキネシンが離れ、次の点に結合しなおすという簡単な反応の組み合わせです。
こいつらは、物質を運ぶ能力だけでなく、見て分かる様に運動能力があるため、ゾウリムシの繊毛(足みたいなもん)の動力にもなっています。
ミオシン
構造は上記の「キネシン」とほとんど同じです。
しかし、こいつはものを引っ張ることが出来るのです!
みなさん、筋肉ってありますよね?
あの筋肉を動かしているのがこの「ミオシン」なんです!
「ミオシン」は「キネシン」と同じようにアクチンと呼ばれるものの上を歩いていきます。
しかし、「ミオシン」を固定すると!なんと!アクチンを引っ張って動かすのです!
みなさん、手で人を作って紙の上を歩かせてみて下さい。
もちろん、紙は動きませんよね。多少ずれますが。
では、手の位置を変えずに歩かせてみて下さい。
紙が後ろに動いていくでしょう。
こういう事です。
こんなことをタンパク質がやってのけるのです!!
私たち人間がこのような機構のロボットを作れるようになったのはつい最近のことです。しかし、それを30億年以上前からやってのけていたタンパク質があったのです。
動物ってすごいですね。